これは数年前の出来事だ。
そう、兄弟みんなで母さんにパソコンをプレゼントしてから少し経ってからのお話・・・
遠くに住む母から電話が入った。
「パソコン使いたいんだけど」
おー、きたきたやる気満々だ!
そもそも子供たちのブログや調べものにインターネットやメールができればと思いプレゼントしたものだ。
「入ってるよ」
「え!?マウスってなに?」
げっ、そこからのレベルか!とは思ったもののここはひとつ落ち着いて──
「あるある」
「画面で矢印動いてない?」
「動く、動く」
以降、動かすのに慣れるまで様々なところにカーソルが動くよう少し練習。
「はい。行ったよ」
「はい。いいよ。」
「ん?なにもならないよ」
「んーならない」
「押したら、カチッと音するはずだよ」
「何も音しないよ」
そんな、ばかな!初期不良かなにか物が挟まったか。
などといろいろ考えるがここは天然な母のことを考えるとやはり押し方に問題がきっと・・・
「うん」
「だめだ、硬くて」
か、かたくて・・・
そんなバカな。
いまだかつてそんなに硬いマウスに出会ったことないぞ。
すでに俺は多少切れ気味になっていた。
「ならないよ~も~」
「もーいーよー」
母もだいぶ疲れてきたようだ。
それもそのはず、マウスのボタンの話だけで数十分はやり取りしているのだから。
落ち着け、たかがクリックができないだけじゃないか。
問題はきっとすぐ目の前にあるはず・・・
よしまずはマウスからもう一度だ。
「はい。」
「線?・・・ない。」
あれ?買ったのワイヤレス?いや、最初に確認したはず。
「下から出てる」
えーーーーーーーーーーーーーーっ!
世の中で人はそれを
逆さま・逆・反対などと言います。
母よ。
それでは一生クリックができないよ・・・
と思ったが、すぐに・・・
それよりも
マウスが反対にもかかわらず自由に動かしていたあなたは天才だよ。
と思ってしまった。
母さんなんだか涙が止まらないんだ。
だれか教えてくれ。
なんなんだこの涙は!
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